運命の出会いは誓いのキスから 《番外編追加》
「優衣さん、実は私はあなたにとても興味を抱いていたんですよ」


「興味?わ、私にですか」

なんで、私に社長が興味を?
総一郎さんを誑かした悪い女だと思われていたのかな?
よっぽど萎縮していたようで、社長はまた気を遣って、悪い意味ではないよと前置きをしてくれた。


「あなたに会うまでの総一郎は、今とは全くの別人だった。でも、あなたと出会い、あいつはとても人間らしさのあるカッコいい男になりました」


そんな社長の言葉を訂正したくなる。
私のおかげだなんてとんでもない。

総一郎さんは最初からずっとステキな王子様だった。

また、顔に出ていたのかな?
社長は、私の様子を伺うようにして、言葉を続けた。


「私はあなたのおかげで、総一郎に初めて『大切だ』と言われたんだ。私に病気が見つかったとき、『いなくならないで』ともね、嬉しかった。父親として何もしていなかったというのに」


「総一郎さんは、ずっとそう思っていたはずです。ただ言えなかっただけだと思います。出しゃばってすみません」


そう言って、ハッとした。

いなくならないで。


総一郎さんは社長に病気が見つかったときにそう思ったんだ。
だからあのとき、私にも。胸が熱くなって総一郎さんを思い切り抱きしめたくなった。

私はいなくならないって言って。


「いや、そうか。それなら尚更嬉しい。優衣さん、総一郎のことを本当によろしくお願いします。あなたならきっと総一郎にたくさん幸せを与えてくれると思います」


どうして、みんな私をこんなにも評価してくれるんだろう。

私は何もないのに。

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