運命の出会いは誓いのキスから 《番外編追加》
「ありがとうございました。私、誰かに褒められることなんて最近、全然なかったからすごく嬉しかったです」

私の言葉に少し驚いた表情を見せた彼は、私の腕を強く引き寄せ、さっきより少し低い声で囁いた。




「……抱きしめていい?」

「えっ?」

戸惑う私をそのまま、彼は自分の胸に引き寄せた。どうしていいのか分からない。されるがままの私。

そして彼は、両腕で力強くギュッと私をそこに閉じ込めるように強く抱きしめた。

「あ、あの……」


「すごいドキドキしてるね。こっちにまで移りそう」

「す、すみません。こんな風にされるの慣れてなくて」

「……可愛い」

耳元で囁くように話す彼の声に更に心拍が上がる。自分でもわかるくらいに。そんな借りてきた猫状態の私に、彼は愛おしむように肌を擦り合わせてきた。


元彼とも別れ間際は、ほとんど会えなかったし、元彼はあまりスキンシップが好きではなかった。付き合ったのも元彼が初めてだったからいつも映画やドラマのこんなワンシーンに憧れていた。

まさにそれが叶うなんて。
しかも相手はこんなに素敵な人。

今日の嫌だったことがすべて忘れられるくらい素敵なご褒美をもらえた。


「……意外だったな。最初は、興味本意だったのにまさかあんな可愛いお願いされるとは思わなかった。どうしよう、離したくないな君のこと」
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