ー人造人間の奇跡ー
あの後

俺は必死に助けようとした…

けど 無力だった

兵士何人がかりに止められ…

燐は傷だらけのまま

捨てられた

時雨「燐!!燐!!」

連れていかれるまで声が出る限り

叫んだ

そんな俺をあの醜い女は…

加奈「…ふふ 月の神よ 代わりは用意しているわよ……」

牢屋の外に手招きすると

燐に少し似ているが雰囲気が全く違う

年相応の女性が入ってきた

??「はじめまして♪時雨様 私は葛城蘭…死を司る女神です…♪時雨様の今日から婚約者ですよ」

ニコニコ笑い抱きつく

時雨「…は!?どういうことだよ!?」

つい口調が荒ぶったが気にせず

加奈に向かいいい蘭を突き放す

加奈「あら…嫌かしら?けど婚約者だから仲良くね…?…月の神 貴方はカルデァル国のものよ…♪」

クスクス笑い牢屋から出て行く

時雨「待て!おい!」

俺の声は届かなかった…

そして俺は今日

人生で一番愛した人を失い

好きでもない奴と婚約した

俺はこの時

まだ燐は生きているかもと思い…

諦めてなかった

そして純粋な愛は

やがて狂愛に変わる

月の神は

〝見つけたら ずっと俺だけの物にする〟

そんな…歪な愛に変わった

月の神は闇に堕ちた
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