ー人造人間の奇跡ー
あれから俺は……

蘭「時雨様♪時雨様♪」

クソうざい女に付きまとわれている

時雨「何ですか…蘭様…」

表向きはにこやかに笑い

裏はすごく嫌そうな顔をする

蘭「…そんなに燐の方が好き?」

笑うのをやめジーと見つめてくる

まるで…何もかも見透かしているような

俺は目線をそらし

時雨「…人生の中で初めて愛した人です 俺の事は諦めてください」

そこまで言い放つと蘭は泣きそうな顔をしながら俺が聞き取れない声で

蘭「…ッチ…やはり燐が邪魔…あいつ早くゲームから…脱落させて…二度と…輪廻転生させないようにしないと…あぁ…時雨様…早く…

私だけを見て?」

1人ぶつぶつ言う蘭に寒気を覚えた

そんな時

1人の兵士が慌てて来る

兵士「時雨様!もしかしたら…燐様見つけました!」

笑顔で俺に向かって言う

時雨「!?本当か!?白銀!」

俺の昔からの知り合いでずっとそばにいる兵士に喜んで言う

白銀「はい!さぁさぁ!はやく加奈様の部屋へと!」

俺の手を掴み部屋の外に行こうとする

時雨「あぁ!行こう!」

手を引かれ希望が見えたように

走っていく

1人残された蘭は

蘭「ふふ……時雨様…あなたはこれから…

燐を殺しますよ…?」

何かを知っているようにクスクス笑う

泣きながら笑う彼女も…

エリシアの被害者だった…

彼女の願いはただ一つ

燐みたいに愛されたかった

…月の神は気づかない

これから自分が…最愛の人を

殺めることを

時雨の過去 いよいよ結末と

壊れる時が来る


< 34 / 54 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop