ー人造人間の奇跡ー
浴槽を眺めていたら

いつのまにか寝ていたようだ

時雨「んー……いつのまに寝たんだ…俺は」

??「つい先ほどですよ ご主人様」

すぐ隣から声がした

時雨「…ッ!?だ…誰だ!」

驚き声がする方を見たら

濡れていて白いワンピースを着ている白い髪の女が立っていた

目の瞳に光がないがとても綺麗な瞳だ

寝ぼけてあんまり回らない頭を回し

女をジーと見る

??「…貴方が私を作った…んでしょ…?起きたから…きたんだよ…?」

割れた浴槽を指差しながら

俺のそばに近寄る

時雨「!!じ…実験は成功したのか…!よしよし…で?君名前は…?」

俺は濡れている人造人間をタオルで拭きながら問いかける

??「名前…?ないですね……ご主人様…つけてください…」

俺の目を見ながら大人しくしている

時雨「名前俺がつけんのか!?…えーと…えーと……燐のコピーで…透き通る鈴みたいな声で…海みたいな瞳…

凛海はどうだ?鈴はりんりんなるだろ?
それと組み合わせんだ」

我ながらネーミングセンスないなと思ったが……

凛海「凛海ですね…?ステキな名前ですね…」

初めて小さく笑う

その笑顔を見て俺は

心が惹かれた

ただの作られた存在なのに
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