ただ、そばにいたいだけ。
――――――・・・



「みてみて!新くん!あれでっかい!」


そういって新くんの手を引っ張るわたし。
絶賛テンション上がりまくりだ。


綺麗な水の中をゆうゆうと泳ぐ魚達に、釘付けだ。


…水族館なんて何年ぶりだろう。
小さい時に家族と来てからは行ってなかった気がする。


ずっと来たかったところに、大好きな人とこれてほんとに幸せだと思う。


すると、



「そんなに楽しい?」



みたこともない大きな魚に夢中になってると新くんの声がした。



「ぇっ……、と」



微かに笑ってる……ような気もしなくない、新くん。
かっこいい……とか思ってる場合じゃない。







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