この恋が実るなら


お湯が沸いた音が鳴って、私はバスルームにお邪魔した。


きれいに畳まれたタオル類、洗面台もきれいに掃除してあるし、アイロン台とアイロンも置いてある。


自分でシャツのアイロンとか、かけるのかな。なんか、きっちりしてそう。


アイロンをかけている蒼一郎さんを想像して、ぷぷっと笑う。


バスタブは広くて浅め。
足を伸ばして、今日一日の疲れを癒す。


ふー。


なんか、ここ何年も味わったことないような事ばっかりの連続だったな。


蒼一郎さんは、一緒にいて心地いい。


昔付き合った人達は、もちろん、恋人期間中はお互い好きだ、愛してると囁き合い何となく一緒にいたけど、こういう居心地の良さを感じることはなかった。


それはきっと、蒼一郎さんの器がとっても大きくて、包み込んでくれるような優しさがあるから。


あれ、でも小さな事でヤキモチ焼いてたっけ(笑)


いろいろ思い出しながらお風呂タイムを満喫し、リビングに戻った。





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