恋は盲目、愛は永遠
本人が言ったとおり、鈴太郎さんは料理が上手だ。
私が好きなたまご焼きは晩ごはんに、パンケーキは朝食に作ってくれた。
お世辞抜きで本当にとてもおいしかった。

私のめがねが曇るから、料理は熱すぎず、でも冷めていない状態でいただく。
そういった細やかな心配りも、鈴太郎さんはさり気なくしてくれる。

世間で思われている、そして私が思い描いていた伊集院鈴太郎さんは、服の脱ぎ着までメイドにやらせて箸より重たいものは持たない主義の人、という感じ。

でも実際は、家事全般をそつなくこなし、植物や薬草の手入れをし、星が好きで優しくて・・・。
威圧的な言葉遣いはするけど、嬉しければ笑う。怒れば怖い顔をする。
やっぱりこの人は、感情がこもった人なのだと思い知らされる。

しかも情熱をたくさん持った人なのだと。
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