恋は盲目、愛は永遠
「へぇ。キレイな目の色してる。それで鈴太郎さんは唯子のことを気に入ったのかもね」
「”気に入った”んじゃない!”愛してる”んです!!それに私のことを唯子と呼び捨てにしていい男性は、私の父と夫の鈴太郎さんだけです!!!」
「あ、そ。その鈴太郎のこと、唯子はホントに愛してるわけ?」

またそんなことを聞く。しかも呼び捨て続行って・・・!

「なんで・・・」
「だって唯子、男を知らないだろ。そんな唯子を鈴太郎は利用しただけだ」
「なに・・・いってるの」

私の心臓がバクバクと鳴っているのが分かった。
利用って・・・この人一体何が言いたいの?!
抵抗をやめた私を見た彼は、ニヤッと笑うと私の手を離し、話を続けた。

「そんな状態で鈴太郎に囲われた唯子は、鈴太郎しか男を知らない状態に強制的に持っていかれたんだ」
「・・・ぇ」
「鈴太郎さんってどう?激しい?それともネチネチしてる?」と彼は私に聞くと、あいてる手で私のタートルネックを引き下げた。

「やっやめてっ!!!」
「・・・やっぱり。寵愛の印を隠すためのタートルネックか。今は寒い時期だからちょうどよかった・・・」

パシンッ!!!と平手打ちした音が響いた。
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