恋は盲目、愛は永遠
そして着いたのが、なぜかショッピングモールだった。

「・・・スーパーじゃないんですか」
「食料なら、管理人の川添がすでに用意している」
「なるほどぉ・・・」
「それにここならスーパーもあるだろう。そんなに唯子はスーパーへ行きたいのか?」
「いえいえっ!そうじゃなくて・・・モールのほうがいいです」

そのほうがいい。だって広いモールなら、逃げ出しやすい・・・。

一瞬芽生えたその考えに、私はドキッとした。
もちろん声に出してない私の考えなんて、鈴太郎さんが知るはずがない。
私は手の平に浮かんだ汗を、スカートにすりつけた。
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