恋は盲目、愛は永遠
「向坂さん。私を最寄り駅まで連れて行ってください」
「え!?なんで?それよりどうして唯ちゃんはひとりでここにいるの?」
「そ、それは・・・」
「あのー、一緒に写真撮ってもいいですか」
「・・・はい?」
「いやぁ。記念になるかなーと思って。あの伊集院の嫁さんに会ったってみんなに自慢できるし。しかも俺の彼女の知り合いだし」
「ちょっと、和也!」と向坂さんは言うと、彼に肘鉄を食らわせた。

「いてっ!」
「写真は後で頼みなさい!」

後って・・・何。
二人は目の前にいる本人の私に何も聞かず、そのままベラベラ二人で議論して決めてしまった。
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