一途な社長の溺愛シンデレラ
 
 原因不明の焦燥感に、自分でも不安になっていた。

 こんなこと、はじめてだ。 


《自分でも、よくわからない。――from@sarah》


 ハルカに返事をして、私は座椅子にもたれる。

 耳元で響く不穏なリズムとは裏腹に、窓の外では、夜空を背景に終わりかけの桜の花びらが白雪のようにちらちらと舞っていた。
 




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