一途な社長の溺愛シンデレラ
「眞木ちゃんストップ! ダメだ! みんなが思ってることだけど、そこから先はふたりの問題だから口を挟んじゃいけない!」
絵里奈は西村さんに目を向けると、なにか暗黙の了解でもあるみたいにうなずいて、浮かしかけた腰を元の位置に戻した。
「もう、本当にじれったい……」
頭にのぼった熱を冷ますように、絵里奈は深い溜息をついた。
ふたりのやりとりを見て、社長は他人事のように笑っている。
そんな彼を盗み見ながら、私はほんの少し違和感を抱いていた。
端正な横顔に、“無理”を感じたのだ。
笑いたい気分じゃないのに、無理やり笑顔を見せているような、そんな気がした。