一途な社長の溺愛シンデレラ

 私は無言のまま、凹凸のはっきりした顔を両手で押し返した。

「……なんだよ」

 不満そうな顔でつぶやく遼介に、体を起こしながら答える。

「なんだか、急激に甘い。胸やけおこしそう」

 再び窓の外に目を向けながら私が言うと、彼は名残惜しそうに私の髪を掬い上げた。

「つれないな。前はこっちが困るくらい誘ってきてたくせに」

 抱く――?

 自分がさんざん口にしてきた言葉を思い出して、今更ながら赤面していると、社長は懲りずに後ろから抱き締めてきた。

「はじめは女の子だったのに、どんどん大人の女になっていくから、俺は気が気じゃなかったよ」

 耳元で囁かれて、心臓が激しく騒ぎ出す。

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