一途な社長の溺愛シンデレラ
右手に持った鉛筆が転げ落ちてソファの座面に転がった。
どうにか手を伸ばして拾い上げ、スケッチブックに目を落として無理やり意識を切り替えようとする。
けれど、彼の甘いささやきは止まらない。
「こっちが必死で我慢してるとも知らずに、さんざん誘惑してきたんだ。責任は取ってもらうからな」
いたずらっぽく笑いながら、遼介は私の耳に唇を付ける。ぞくりとする感触に肩を竦めた。
「……どいて。集中できない」
彼はますます強く私を抱きしめ、あたりまえのように言う。
「俺がおまえを離すわけないだろ」
「……」
右手を鉛筆からスマホに持ち替えリンクトの画面を開いていると、それに気づいた遼介が怪訝そうな声を出した。