一途な社長の溺愛シンデレラ

 晴れやかな顔で私を見下ろす社長から目を逸らした。

 どうしてだか、ますます気持ちが陰って、彼と目を合わすことができない。

「とりあえず……これを早く脱ぎたい」

 ジャケットの袖を引っ張りながら、私は会議室で浴びせられた言葉を思い出した。

「やっぱり私には、こういう格好は似合わない」

 スーツを着て、口紅を塗ってもらっても、私はしょせん、中学生くらいの小娘にしか見えないのだ。

 社長が欲情するような大人の女には、到底なれない。 

 社長も会議室でのことを思い出したのか、ちいさく笑った。

「ああいうおっさんからしたら、お前くらいの年齢の女はみんな小娘なんだよ。俺は似合ってると思うぞ」

 私の背中をとんと叩き、体を折り曲げて顔を覗き込んでくる。

「お前は自分が思ってるよりずっと、きれいだよ」

 まっすぐ注がれる視線に、どきりとした。

 真黒な瞳に貫かれるようで、呼吸が止まる。

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