一途な社長の溺愛シンデレラ
「本当に、お前ってびっくりするくらい何を着ても似合うよな」
「……うそだ」
胸の高鳴りを抑えながら、どうにか声を絞り出すと、社長は凛々しい顔をふっと崩した。
「うそじゃない。よし、証明してやる」
そう言って、おもむろに携帯を耳にあてる。
「眞木か。ああ、うん。うまくいったと思う。俺と沙良なんだが――」
どうやら会社にかけているらしく、絵里奈といくつかやりとりをすると、社長はさらに別のところに電話をかけはじめた。
通話を終えた社長が、ぼんやり突っ立っている私に目を戻す。
「それじゃ、行くか」
「えっ」
ぐいと手を引かれて、私は足を踏み出した。
「どこに行くの」
「新しい世界だよ」
にやっと笑う顔に、また、私の心臓は音を立てた。