今宵、エリート将校とかりそめの契りを
「俺は君が好きだ。なのに……俺は琴を諦めなきゃならないのか!?」
苦しげに顔を歪めた正一が、琴の両腕を強く掴み、力任せに揺さぶった。
「きゃっ……!」
正一の力に抗えず、琴の首はガクガクと前後に揺れる。
「や、やめて、正一さんっ!」
「琴、目を覚ませ。君は、名取中尉に絆されてるだけなんだ!」
琴は正一の胸に両手を置き、突っ張るように伸ばし、できる限り彼から距離を離した。
正一の悲痛な叫びに顔を伏せ、ただ首を横に振る。
「そうであっても、総士さんが大怪我をするのは辛い。悲しい。正一さんが彼を告発しようとするのも、私は嫌なの!!」
あの手この手で言いくるめて宥めようとする正一の言葉を、琴はそう叫んで遮断した。
彼はハッと息をのみ、怯んだように琴を見下ろす。
「琴……?」
「昨夜、総士さんを襲ったのは、正一さんでしょう?」
琴は一度小さな息を吐いてから、しっかりと顔を上げた。
はっきりとした言葉で疑惑を向けられ、正一は絶句している。
それを見て、琴はがっくりとこうべを垂れた。
「……総士さんが、お兄様の部隊を見殺しにしたって言うのも、嘘?」
悔しげに震えた琴の声に、正一はカッとして顔を歪めた。
「琴、俺を信じろ!! なぜ名取中尉に惑わされる!?」
琴は、打ちひしがれる自分を必死に奮い立たせる。
苦しげに顔を歪めた正一が、琴の両腕を強く掴み、力任せに揺さぶった。
「きゃっ……!」
正一の力に抗えず、琴の首はガクガクと前後に揺れる。
「や、やめて、正一さんっ!」
「琴、目を覚ませ。君は、名取中尉に絆されてるだけなんだ!」
琴は正一の胸に両手を置き、突っ張るように伸ばし、できる限り彼から距離を離した。
正一の悲痛な叫びに顔を伏せ、ただ首を横に振る。
「そうであっても、総士さんが大怪我をするのは辛い。悲しい。正一さんが彼を告発しようとするのも、私は嫌なの!!」
あの手この手で言いくるめて宥めようとする正一の言葉を、琴はそう叫んで遮断した。
彼はハッと息をのみ、怯んだように琴を見下ろす。
「琴……?」
「昨夜、総士さんを襲ったのは、正一さんでしょう?」
琴は一度小さな息を吐いてから、しっかりと顔を上げた。
はっきりとした言葉で疑惑を向けられ、正一は絶句している。
それを見て、琴はがっくりとこうべを垂れた。
「……総士さんが、お兄様の部隊を見殺しにしたって言うのも、嘘?」
悔しげに震えた琴の声に、正一はカッとして顔を歪めた。
「琴、俺を信じろ!! なぜ名取中尉に惑わされる!?」
琴は、打ちひしがれる自分を必死に奮い立たせる。