今宵、エリート将校とかりそめの契りを
そしてそれから小一時間後――。
夜着に身を包んだ琴を引き連れた女中頭が、総士の自室の前に立った。
ドアをノックしようと胸の高さに持ち上げた手を、キュッと握って止めたかと思うと、妙にもったいぶった様子で、足を引いてくるりと身体の向きを変える。
彼女の行動に、琴がビクリと怯む。
女中頭は琴と正面から対峙した。
その全身を今一度確認するかのように、結い上げられた長い髪からスリッパに包まれた足の爪先まで、遠慮なくなぞるように視線を這わせる。
女中頭の視線が下がっていくにつれて、琴は身体を強張らせ、身を縮めるようにして両腕で自分を抱きしめた。
あまりの羞恥に全身が火照り、頬は赤く染まっていく。
彼女の反応も無理はない。
女中たちが用意していたのは、これまた琴がまったく馴染みのない、ネグリジェと呼ばれる西洋風の夜着だったのだ。
素材は上等な絹で、肌触りは悪くない。
しかし、レースやフリルをふんだんに使ったワンピース型のそれは、琴の華奢な身体にしなやかに纏わりついた。
おかげで、細い身体のラインがくっきりと浮かび上がってしまうのだ。
もちろん、浴室からここまではガウンを羽織っているが、一枚脱げばその下に……と思うと、なんとも心許ない。
夜着に身を包んだ琴を引き連れた女中頭が、総士の自室の前に立った。
ドアをノックしようと胸の高さに持ち上げた手を、キュッと握って止めたかと思うと、妙にもったいぶった様子で、足を引いてくるりと身体の向きを変える。
彼女の行動に、琴がビクリと怯む。
女中頭は琴と正面から対峙した。
その全身を今一度確認するかのように、結い上げられた長い髪からスリッパに包まれた足の爪先まで、遠慮なくなぞるように視線を這わせる。
女中頭の視線が下がっていくにつれて、琴は身体を強張らせ、身を縮めるようにして両腕で自分を抱きしめた。
あまりの羞恥に全身が火照り、頬は赤く染まっていく。
彼女の反応も無理はない。
女中たちが用意していたのは、これまた琴がまったく馴染みのない、ネグリジェと呼ばれる西洋風の夜着だったのだ。
素材は上等な絹で、肌触りは悪くない。
しかし、レースやフリルをふんだんに使ったワンピース型のそれは、琴の華奢な身体にしなやかに纏わりついた。
おかげで、細い身体のラインがくっきりと浮かび上がってしまうのだ。
もちろん、浴室からここまではガウンを羽織っているが、一枚脱げばその下に……と思うと、なんとも心許ない。