共同生活
翌朝、何やら部屋のドアをドンドンと叩く音がして、俺は跳び起きた。


「な...何だ!?」


とりあえず起きあがり、ドアを開ける。するとそこには見たことのない女が立っていた。


大家さんより長い茶髪に、俺とほとんど変わらない位の身長。モデルのようなスタイルの綺麗な女だった。


「あれ〜?真希ちゃんは〜?」


この女...明らかに酔っ払っている。恐らく奈々というもう一人の同居人だろう。


「大家さんの部屋はあっちですよ。」


俺は二階のもう一つの部屋を指さした。


「あれ〜?間違えちゃった〜。」


何が楽しいのか、女はケラケラ笑いながらそう言うと大家さんの部屋に向かって歩き出した。


そして廊下を半分程歩いた所で急に振り返り、再び俺の前まできた。
< 30 / 67 >

この作品をシェア

pagetop