甘すぎてずるいキミの溺愛。
「あ、あの……」
わたしが話を切り出そうとしたら。
「……ごめん」
「え……?」
なぜか、謝られてしまった。
反応に困っているわたしをよそに、三宅くんは。
「ほんとのこと聞いたよね、黙っててごめん」
「いや、えっと……」
さっき頭を打った衝撃と、暑さでやられてしまったせいか、頭が働かない。
三宅くんの言ってることがいまいち理解できない。
話が噛み合ってないような気がする。
「空園先生に聞いたと思うから隠すつもりはないから言うけど」
ますます、何を言っているのかわからない。
「えっと、三宅くんはさっきから何をそんなに……」
向こうもようやく、わたしがこの状況を理解してないことに気づいたのか。
「まさか聞いてない?」
「?」