甘すぎてずるいキミの溺愛。



さっきまでの態度とは違って、表と裏のスイッチの切り替えがはやすぎる。

「え、あっ、そうですか」

なんか三宅くん焦ってる?
そんな様子がうかがえた。


「さーてと、わたしそろそろ戻らないと怒られちゃうかしら」

「えっ……さっきの話は…」


「あら、なんのこと?」


完全にスルーされた。
1番聞きたかった肝心なところが聞けなかった。


「じゃあ、花井さんのことよろしくね?わたしは戻るから。お大事にね」


そう言って、空園先生は保健室を出て行った。


残されたわたしと三宅くんの間では謎の沈黙が流れる。


まさか……とは思うけど、さっきまでの会話聞かれてたってことないよね…。

聞かれていたとしたら、気まずいってもんじゃないけど…。

この三宅くんの反応からして、聞いてしまったんだろうか…。


いろんな考えが頭をよぎる。

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