甘すぎてずるいキミの溺愛。



すると、廊下の方から。

「花井さーん?もう袋から出したでしょ?ちゃんと着なきゃダメよ?」

「む、無理です無理です、こんなの!」

すぐさま無理だと抗議をしてみると。


「へー、無理なら別に着なくていいのよ?」

意外とあっさり引き下がってくれた。
いや、でも空園先生のことだ、もっと他に企みがあるんじゃ…。


「花井さんがそれ着てくれたら、尊くんを裏方に回してあげようかなぁって思ったのになぁ」

「えっ!?」

ほら、やっぱり目的はそれか!


「まあ、どーしても着れないなら尊くんは執事服を着て、いろーんな女の子たちの相手をすることになるのよ?」

「うっ……」


「それが嫌ならわかるわよねー?」

着ないという選択肢を与えてはくれないようだ。

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