甘すぎてずるいキミの溺愛。
いつもより、だいぶ余裕がない。
そんなことを知るわけもない千湖は。
「ふへへ……っ」
そのまま、ベッドのほうに倒れこんだと思えば。
僕の腕をつかんで、倒れたもんだからドサっと音がする。
「もう眠いから寝るぅ……」
ギュッとひっついて、人の腕を枕にして眠り始めた。
「……なにこれ」
散々振り回しといて、寝たと思えば、人を抱き枕のようにして。
離れようとしても、力強く抱きついてくるからできない。
「……おやすみぃ」
ははっ……もうこれ半殺しでしょ。
我慢大会あったら僕間違いなく優勝だよね。
これあと何時間くらい続くわけ?
今日、何度目かのため息が漏れそうになった。
だけど。
「……すきだよ、尊くん……っ」
「あー……もうほんと可愛くてたまんない」
すべて許してしまうくらい
可愛い彼女を溺愛したい。
*番外編End*
