復讐をするまで忘れずに…
「はぁ、なんなんだよ。この世の中ぁ」


今日は凛先輩と2人で飲みに来ている。


先輩が久しぶりの再会を祝って飲みに誘ってくれたから行くことになった。


「ほんとですよねぇ。殺人が短期間で二回も行われるなんて」



「うんうん。あ、そういえば今日2人は来ないの?」


2人とは結斗達のことを指してるんだろう。


今日はお母さんに預けていた。


「はい。母に預かってもらってます。」


しかし、そのことを言うと先輩は残念そうな顔をした。



「えぇー。なんだがっかり。でもさ、桜良ってそんなモテてなかったのによく学校1モテてた将哉くんと付き合えたよな。しかも結婚して子供までいるんだよな」


「そうですけどぉ〜」


私はちょっと自慢げに言ってみた。



「いいなぁ彼氏〜」


先輩は、彼氏もいない独身。


「誰か友達でも紹介しましょうかぁ?」


私は若干笑いながら言った。


「いいよ。別に。どうせ大した人じゃないんだろうし」


そうですよ、私は大した人を紹介できないダメな人間なんですよぉーって心の中で叫んでいた。


「学校一イケメンに告られた女ですが?」


私はまた、自慢げに言った。



「ふーっんだ。どうせ相手は冗談で言ったら桜良がおっけーしちゃったからしょうがなくしたんでしょ」


「そんな人と結婚なんてしますか、普通」


私は自信ありというように言った。



「はぁ、」


鈴先輩のため息がまた聞こえた。
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