無慈悲な部長に甘く求愛されてます

「それは……はい」

 勢いに押されるままうなずいた。すると良美さんがニヤリと笑う。

「じゃあ、問題ないじゃない」

「ええと……」

 問題ないと言われましても。

 返答に困っていると、ごく小さな力でぐいっとスカートを引っ張られた。

 振り向くと、大河くんが私のスカートの裾をにぎっている。

「どうしたの?」

 大河くんの手元を見て、良美さんがすぐさま反応した。

「絵本ね。和花ちゃん、悪いけど大河に読んであげてくれる?ここはいいから」

 彼が片手に抱えているのは、私があげた車の絵本だった。

 きゅっと私の手をにぎる大河くんの手のひらは、とても小さくて体温は熱いくらいだ。

 小さな子どものぬくもりに、無条件で愛しさがこみ上げる。

 連れて行かれたソファに座ると、大河くんは私のすぐとなりに座った。

 私が絵本を読み始めると、彼は目をキラキラさせてページに見入る。

「大河くんはどの車が好き?」

 どきどきしながら傍らの男の子に尋ねてみた。

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