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集まる時、佑也が居ることは少なかった。そもそも住んでいる場所が違いすぎた。佑也は学校の部活に必死だったから、集まっても、酒にもタバコにも手を出さなかった。
真面目な“不良”。それがこのころの印象。

タバコにも酒にも慣れてきた頃、タバコを銜えるあたしに佑也が言った。

「お前には似合わないよ」

その言葉に込められた意味を、中学生だったあたしは理解出来なかった。

「佑也くんは吸わないの?」

意味のない台詞で誤魔化したその場。

「俺は吸わねーよ、部活がしんどくなるのは勘弁」

羨ましかった。
タバコを吹かす4人も羨ましかったけど、何か打ち込むことが出来るってことが羨ましがった。
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