好きって言えよ、バカ。





───コンコン



「はーい」



お部屋でくつろいでいると、ドアをノックする音が聞こえる。



「いーとちゃんっ」



私の返事を聞いて、ドアの隙間からひょこっと顔を出したのは、葵くん。



試合中はあんなに汗を流してかっこよかったのに、今はこんなに無邪気な笑顔で……



ギャップがすごい。



「葵くん、お疲れ様」



「うん、応援来てくれてありがとう」



ドアを閉めて私の部屋に入ってきた葵くんは、多分お風呂あがりでまだシャンプーの匂いが残っている。



私がベッドのふちに座ると、その隣に葵くんも座った。




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