好きって言えよ、バカ。
「どうだった?今日の僕、かっこよかった?」
ニコニコしながら言うものだから、もう確信犯。
隣に並んで座るから、どうしても顔が近くてそれだけでもドキッとする。
「う、うん……っ、かっこよかったよ。すっごく」
コートに立って、サッカーに夢中になる葵くんはキラキラしてて、とてもかっこよかった。
「……葵くん?」
「な、なんでもないよ」
私の顔の赤さが移ってしまったのか、同じく頬を染める葵くん。
その理由がわからなくて、私は首を傾げる。
私……そんな変なこと言ったかな?
「ねぇ、絃ちゃん。なんか忘れてない?」
忘れてること?
何か、あったっけ?
思い出そうと、うーんと考える。
今日葵くんと約束したことと言えば……