好きって言えよ、バカ。



「とにかく、困ったら助けてあげるから言ってねってこと!わかった?」



「うん、わかったよ」



何のことを言っているのかはよくわからなかったけど、とにかく心配してくれているのだけは伝わった。



「よし、そろそろ帰ろっか」



1日たっぷりとマイナスイオンを浴びて癒された。



最初は遼くんとふたりきりなんてどうしようと思ってたけど、結構楽しかった。



「うん、今日はありがとう。遼くん」



「突然そんなこと言われると照れるなっ。ちょっとは俺のこと見直した?」



「そうやって自分で言っちゃうところ以外はね」



「もっと俺のことしか考えられなくなったらいいのに」



「もう、バカっ」



それでも楽しかったのには変わりはない。



ありがとう。



また口に出したら遼くんが調子に乗りそうだから、心の中でもう1度そう伝えた。




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