好きって言えよ、バカ。



……最悪だ。



頼みの綱であるスマホも使えないなんて、連絡手段がない。



おまけに授業も始まっちゃっているから、尚更こんなところ、人なんて通らない。



微かな外の声まで聞こえてくるほど静かなその部屋で、心細くなってしまう私。



何でこんなことに……



「……っ、」



つーっと頬に涙が伝う。



誰か、お願いだから……気づいてっ。



「……なんでこんな時に、浮かんでくるの」



ムカつくのに……



なんで……?



「……絃!」



「……なんでっ」



1番私なんてどうでもいいと思ってるはずなのに。



話したら嫌味しか言わないし、すぐバカにするし。



そのくせに、階段から落ちそうになった時に助けてくれたり……



「本当、バカ」



< 253 / 306 >

この作品をシェア

pagetop