好きって言えよ、バカ。
「ふん、残念だったな」
こんな時にまで嫌味を……
どこまで性格が悪いの?この人は。
「蓮兄と絃ちゃん、ふたりきりか……羨ましいな」
どこが羨ましいんだか……
なんならサッカー部のマネージャーですってついて行きたいくらいだよ。
「せっかくの機会だ」
「はぁ?」
この蓮くんの不敵な笑みは、良くないことを考えている証拠。
何度この笑みに、悩まされてきたことか。
「この3日間、俺にたっぷり惚れこませてやるよ」
「…………なっ!?」
すぐに頭が回転しなくて、反応するのに時間がかかってしまった。