好きって言えよ、バカ。
そう言われて、日が沈み始めた頃。
1日中遊んで、とても満足していたところで、蓮くんが私の手を引いてある場所へと歩き始める。
連れられるがまま、やってきたのは大きな観覧車の前。
「これに、乗るの?」
「あぁ」
観覧車に2人で乗るなんて、まるで……
そこまで考えて、恥ずかしくなってやめた。
周りには私たちみたいな男女の2人組でいっぱい。
みんなデートに来てるのかな。
「お似合いのカップルですねっ。足元にお気を付けて……行ってらっしゃい」
そう遊園地のキャストさんに言われて、観覧車に乗車した。