LOVE・GAME
「………なんで僕?」
裕翔がそんなことを呟いて、葵平の赤く腫れたおでこなんて、俺は知るよしもなかった。
「………っはあ痛ぇ」
後からじわじわとクル痛みに、顔を歪める。
力説しすぎたな、たかがクラスメイトの女の子に。
でもまあ、これはクリアしないといけないゲームだからな。
1回ゲームオーバーしてるからなにがなんでもクリアしてぇし。
「でも…具体的にはどうやって?」
俺を好きにさせる、なんて意気込んでみたものの、いざとなるとどうすればいいのかわからない。