溺れて染まるは彼の色~御曹司とお見合い恋愛~
「俺、いっぱい食べる子が好きなんだ。スタイルを気にしたり、続きもしないダイエットのために小食ぶってる女と食事するのは、美味しいものもまずくなる」
「それ、他のどの女性の話ですか?」
「……妬いてくれる咲は、一段とかわいいなぁ」
違う、と否定しようとしたのに、あまりにも綺麗な微笑みを向けられて、私は言葉を詰まらせた。
「仕事で疲れて帰ってきて、誰にも出迎えられない生活をしてきたから、咲がいると癒されるよ」
「そ、そんなの信じられません」
「この部屋には、咲以外誰も入れたことがないんだ。だから、電車通勤をしたことがあるって、今朝話したばかりだと思うけど、忘れちゃった?」
気に入った女性を連れ込んでいると思っていただけに、彼の答えはちょっと意外だった。
でも、結局は場所が違うだけで同じこと。
彼の女癖の悪さだけは、変わらないんだろうな。