溺れて染まるは彼の色~御曹司とお見合い恋愛~
寝支度を整えてベッドで横になっていると、八神さんも入ってきた。
もう一室、寝室があればいいのにと願うけれど、間取り的に無理だろうな……。
「咲、来週の土曜は予定を空けておいてくれる?」
「いいですけど……なにかあるんですか?」
「祖父と父が、俺たちの様子を見に来るんだ」
「えぇっ!?」
驚きのあまり、上体を起こしてしまった。
あの会長と社長が来るなんて……また面会することになるなんて。
「俺が、咲と同棲してるって言ったんだ。そしたら、ようやく身を固めるのかって喜んじゃってさ。とりあえず婚約者っぽくしてくれたらいいから」
「あの、でも……それはさすがに」
だんだん話が大きくなってきているようで、後に引けなくなるのが怖いと思った。
それに、この生活が終わった時は、彼はどう説明するのだろう。
戸惑う私を横目に、疲れている様子の彼はすぐに眠ってしまった。