例えば、XXとか。

碧斗の声のあと耳に、ある感触が……



「 ……ひゃ… 」


パクッと碧斗の唇が耳を甘噛みした。

首をすくめて離れて、碧斗に見せるのは赤に染まる顔。



耳を… 耳を噛んだけどー!!

痛くないけど、これってやらしいやつ!!



「 やめてよ!」

「 なんで、やめる理由あるなら聞いてやるけど… 耳、弱かった?」

「 理由もなにも弱くもないし!」



ジリジリと、碧斗が距離を縮めてくる。

どうも互いの気持ちが通じてから、碧斗がおかしい。



「 からかわないでよっ 」

「 じゃ宣言したらいいわけ?」

「 そんなわけないでしょ!宣言しても断るから!」



やだやだ、来ないで来ないで……



捕まったらきっと逃げられない。

そう体が後退していくのに、家の中は物と壁に囲われている。



「 わかってないな、お前は 」

「 な、何が… 」

「 その一歩で、転ぶ 」



えっ!! あっ……



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