例えば、XXとか。

怒って浴室にこもり耳を塞いだ。

碧斗はすべてを知っているのに言うわけにはいかず出た言葉で怒らせた。

どうやって機嫌を取ろうかと考えている碧斗。

私はメイクを落とそうとしてある物がないことに気づいた。

そしてシャワー横に置いたと思い見るが、それが割れていた。



「 え… 嘘!」


なんで、昨日は割れてなかったよ、なのに……

これ、すごく高かったのに……

まさか碧斗?

あんたなの?


私の高級……



沸々と怒りが込み上げる勢いのまま浴室の扉をバンッと開けた。



「 あーおーとー!!」

「 な… 伊織?」

「 あんたでしょ私の高級艶シルキー石鹸使って割ったのはーっ!!」



私にとって、女として今のところ化粧品として一番大事な石鹸。

どんなに悩み、大金をはたいたか……

すべては私の肌のため。


それを、碧斗が……



「 落ち着け伊織っ 高級って言ってもただの石鹸だろ、ボディソープが切れててなかったからたまたま使っただけだ、だからそんな怒るな… 」


「 笑っちゃう… ただの石鹸なわけないから怒ってんでしょー!!
あれ3000円もするんだらねっ
私がどんな思いで買ったと思ってんの!
女は… お手入れを欠かしたら大変な事になるんだから!!
あんたみたいな奴は元々綺麗だからそんな事言えんのよっ
私は今の肌をキープするために日々努力してるのに、私の高級石鹸をよくも……
バカー!!」


「 マジかよ… 伊織、悪かった、俺が新しいの買ってやる!な?」



買ってやるだぁ?

ハッ、ふざけてんじゃないわ!!





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