例えば、XXとか。

菜月に碧斗の文句を聞いてもらいながら仕事をしていた。



「 とにかく、看病してくれるなんて優しいの一言だよ。好きでもない女を心配してさぁ なかなか出来ないと思うよ。
で、伊織はそんな碧斗君に不満足なんだ 」

「 違う違う、そうじゃなくて、ムカつくって話だから 」

「 ムカつくけど、私にはノロケみたいに聞こえるし~ 啀み合う二人がいつしか惹かれ合う… そんなオチでしょ、つまんなーい 」



菜月… なんかひねくれてない?



「 彩膳行くなら付き合うからね 」

「 絶対、行かない!」



行ったら、来るなとか、なんで来た?とか嫌な顔するに決まってる。

そんな顔見たくないし、黙ってるイケメン顔がいいし。

でも……

バイト中のアイツは、すごく、いいよね。




「 ところでさ、二人暮らしの部屋にいつ招待してくれるわけ?」

「 え… それは~ まだダメ 」



だって菜月だもん、部屋を隈無くチェックするはず!

アイツの部屋も見る、絶対!



「 いいけど、別に~ 碧斗君に頼むもーん 」

「 もーんって、やめてよ 」



菜月が利香に話したりしたらとんでもない事になっちゃう!

それだけはダメ。




< 47 / 282 >

この作品をシェア

pagetop