例えば、XXとか。

この笑いで、碧斗の本当の笑顔を見た気がした。

それが嬉しかったのに……



「 お前は鶏ばっか食うな!葉っぱも肉も食えよっ 」

「 鶏ばっかって好きなんだもん!それにあと二皿分もあるんだから食べてもいいでしょっ 」

「 みんな食うのに一人だけ寄って食べるなって言ってんだよ、バカ!」

「 バッ、バカー!? 私がバカならあんたもバカだから!」

「 んだとっ 」



この揉め合いはいつもの事。

それを目の前で見ている他3人は唖然としているが、別に止めはしない。



「 滉君、キムチ食べたいな~ 」

「 オッケー、優雅は?」

「 俺はサラダ、大根の 」



3人は3人で私と碧斗を気にせず食べていく。

なぜ私は碧斗と楽しく話ながら食べられないのか、わからないのは碧斗も同じ。

そんな時突然、滉と同じように優雅が言った。



「 碧斗、俺が伊織ちゃん送るから、いいよね?」



その発言に碧斗が、菜月も滉もビックリで、一番驚いたのは私。

優雅がさらに改めて、送るからと私の目を見て言ったから。







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