例えば、XXとか。

優雅からのラインは誘い。

断る理由がない、早々に準備して家を出る。

そうしないといけない気がしたから。

外へ出ると優雅が迎えに来ていた。



「 おはよう 」

「 おはよう、優雅君 」



車に乗るとモーニングの美味しい隠れ家的なカフェ屋があるからと連れていってくれる。

聞けばよく一人で行くと言う。



「 ここに誰か連れてくるのは初めてだ 」

「 そうなの? ちょっと得した気分だな~ 」



こんな風に朝ごはんをアイツともしたことないし、お洒落で落ち着いた雰囲気で……

いいなぁ。



「 伊織ちゃんがトマトチーズサンドね、紅茶はシロップいる?」

「 ううん、このままでいいよ、ありがと 」



優雅はチキンサンドとコーヒー。

思いの外、お腹が空いていたらしく私は二つ目にかぶりついた。

トマトが口角に付いていても気づかず食べていく。



「 美味しいっ 優雅君のおかげで過去最高の朝ごはんだよ 」

「 それは良かった、でも、付いてる 」



私の口元に伸びる優雅の指先。

トマトがついた唇、口角を拭う優雅。

まるで、時を止めているように思えた。



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