例えば、XXとか。
優雅、碧斗の事でドキドキする私。
私に簡単に触れる優雅と、触れない碧斗……
どちらも私の近くにいる。
でも、優雅が私の確信を突いた。
「 碧斗は兄貴になるんだよね、アイツが除外で良かった 」
サー… と、体が覚めていく。
何より大切な事実であり現実。
「 伊織ちゃん、どうかした?」
そう、どうかしてるのは私……
言われて私自身の中で一つの感情に気づいた。
走馬灯のように思い出す、碧斗に書店で一目惚れした時の事を。
両家の顔合わせで再会したのが一目惚れした碧斗だった事……
でも、実際は口が悪く悪魔みたいな嫌な奴だと嫌って……
本当は優しい奴だって、わかって……
跳ねる気持ち。
震えた気持ち。
私… 私はっ……
「 伊織ちゃん?」
「 あ、うん… 優雅君もう食べたんだ 」
どうしよう、私の顔引きつってないかな?
ちゃんと笑顔出来てるかな……