浅葱色の魁
七桜の葬儀を終えた数日後



屯所に康正が平助を訪ねてきた


巡察の帰りで、報告を終えると
康正と壬生寺へ



「言い訳しにきたの?」


「…まあ、そんなところだ」


「知ってたよ」


「え…」


「七桜は、俺の性別を探りにきたと言った
でも、俺を殺すように
言われたんだろうなって」


「……」



「七桜は……
俺の事、好きだと言ってくれて
俺を守れるような、強い男になりたいって」



「では… 彼奴も…
平助様に魅せられたひとり…」



「顔が似てるってだけで…
そちらのゴタゴタに
巻きこむのやめてくれないか」



「顔が似てるだけではない!
そのように聡明で、先見もあり
何より、人を惹きつける!
そんな貴方だからこそ!!!」


「俺は…許さない
徳川も春嶽も…貴方も…」





威嚇し、康正を残し
平助が去って行く






「すっかり嫌われたようだな…」

















〝許さない…〟



















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