絶対やせてやる!
拳がプルプルと振るえる。

落ち着け・・・みのり・・・

ガタン!と立ち上がると

毒舌後輩が、必要以上に驚いて自分を守る態勢を取った。

なんでそこまでする?


「何もしないってば。コピー取りに行くだけ。」

「え~、やっぱり若木先輩って、存在がこわ~いですぅ!」


う、、、、、


存在が怖いだと?



「その減らず口縫い付けるよ!」

「きゃ~~~~!」


気が付くとそこに居た社員の全てが私たちに注目していたのだった。


「なんか楽しそうだな。お前ら。」


同期の飯島くん。

これが楽しそう?


「楽しくないって!」

「いいからいいから。そこの二人の漫才は、事務所を和ませてるからさ。」


和むかよ!

つか・・・漫才?


「で?何か用?」


毒舌後輩と私との間で書類を持って突っ立ってる飯島くんにそう言うと・・・


「くー・・・じゃなかった・・・
日高さん、この書類さあ・・・。」

毒舌後輩に書類を渡して・・・



うん?

今・・・

『くー』って呼んだよね?

おいおい・・・


「ちょっと・・・飯島くん?」

「何?若木。」

「いや・・・別に・・・。」

「そ、じゃあ、日高さん頼むね。」


飯島くんはそう言うと自分の席に戻って行った。



そ~ゆうことですか。

いつの間に・・・日高久仁美さん・・・『くーちゃん』ね

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