あなたに溺愛
瞬のバイトの時間が終わって、いつもの路地裏に呼び出された。



「どういうこと?」


そんなに睨まなくても……。



「昨日、お店に来た人で、ウェイトレスしてたら、付き合ってほしいみたいなことを言われたの。
でも、すぐ断ったよ!
以前に、どこかで会ったことがあるって言ってたけど、全然、思い出せないし。
毎日、私に会いに店に通うって言われても……困ってるの」


瞬はまだ、不機嫌そう。



「私が好きなのは、瞬だけだよ。1㎜も、よそ見してないから!」


瞬は、私の腕を握ると、引き寄せて、抱きしめた。
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