あなたに溺愛
「もう、ウェイトレスするな。
俺が居ないときは、おばさんにしてもらって」

「うん……そうする」

瞬の背中に、手をまわす。



「ごめんな。ヤキモチ焼きで」

瞬が、ぽつりとつぶやく。

私に、妬いてくれてるの?



「瞬にヤキモチ焼いてもらえるなんて、うれしいよ」

私たちは、見つめあって、笑い合う。



大丈夫だと、思ってた。

この時はまだ、私たちがぎくしゃくするなんて、

想像もできなかった。
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