極悪プリンスの恋愛事情
「んじゃ、頑固な静香はほっといてそろそろ校庭に行こうかな」
「もう行っちゃうの?」
時計の針は後夜祭開始時刻の10分前を指していた。
あっという間すぎるよぉ…………。
ついさっきまではしゃいでいたのに、楽しい時間は止まってくれない。
気づけば教室には数人程度しか残っていなくて、このままだと本当に独りぼっちになってしまう。
「ねぇ、もう少しだけ一緒に居ようよ」
急に寂しくなって皐月の腕を引っ張った。
「はぁ?突然なに」
「だって寂しいんだもん」
「そんなの知らないし。相崎にこだわる静香の責任じゃん」
「そりゃあそうだけど……」
頭では理解できていても、実際に訪れると無性に虚しくなるらしい。
みんなが幸せな時間を過ごしている間にひとりになるのは正直寂しかった。