星の降る夜、僕は君に嘘をつく。
実力と人気を合わせて考えた1位。
つまり、ダンス部の実質的な最優秀者、トップスターが踊るのだ。

流石に41人全員の写真を貼って、全員を候補者とするのは出来ない。

だから選抜メンバー15人とアンダーメンバーのトップ5人、計20人の中から選ばれるんだ。

「まあ、どうにしたってソロ曲は伊集院先輩か梅本先輩のどっちかだよ。」

「うん、椿先輩か聖也先輩のどっちか。
あの二人が圧倒的人気と実力だもん。」

私と環がそう話していると棗が隣にいないことに気づき、私は後ろを見た。

「棗?」

棗はあの模造紙の前に立ち、模造紙を見上げていた。

「私は波乱が起きると思うけどな。」

「え?相良部長がとか?」

そう言うと棗は黙ってしまった。
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