星の降る夜、僕は君に嘘をつく。
心春Side

「一緒に冬公演の成功祝わない?
…二人で。」

聖也先輩が顔をよせて私に耳打ちする。

その行動もそうだが“二人で”が恥ずかしくて私の頬は自分でもわかるほど熱くなる。

「私は行けますよ?でも先輩はいいんです?」

私が聞くと先輩は少し笑った。

「いいの、心春と祝いたいから。」

そう言って楽しそうに笑う。

その姿を見ると私の胸が高鳴る。

やっぱり、聖也先輩のこうやって無邪気に笑う姿が大好きだな。

私はそう心の中で呟いた。

「じゃあ、また連絡するよ。」

そう言って先輩は校舎の方へ歩いていった。
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