今の私は一週間前のあなた

久しぶりに会った中学の先生は昨日、小学校の先生と同じように「残念だったな」と私の肩を叩いた

やっぱり先生は知っていた
どこから仕入れた情報か知らないが
「修也は元気か？」そう聞かれるよりはよっぽどよかった


それでも

そんな言葉いらないから
修也に戻ってきてほしい


そう思ってしまうのは
どうか許してほしい



いくら思っても
伝えることはきっとないけど…。





やっぱり先生には伝えられず
ただ、学校を回る許可だけを貰った


吹奏楽部の音楽と部活動に励む声が聞こえる中
私たちは三年の教室に来ていた


「…まだ数年しか経ってないのに。すごく昔な感じがする」


中学三年の時の自分の席に触れて微笑する




既に全く知らない後輩がその席を使っていたけど
目を閉じればいつでも騒がしい教室を思い出すことが出来る



「藍乃」
みんなの私を呼ぶ声だって聞こえる気がした